NPBトレンド雑記

2022シーズン優勝&展望予想【セ・リーグ編】

 

 

はじめに

 2022シーズンも開幕ということで、今年からブログの定期投稿の一環として、優勝予想というものを行っていきたいと思う。なお、予想に入る前に、幾つか留意事項があるので述べておきたい。

 まず、私は順位予想というのは当たらないモノだと思っている。プロ野球の何人もの解説者が毎年順位予想をしているが、毎年のごとくほぼ当たらないのが通例となっている。例え当たったとしても、それはほぼ予想通りになってしまい、面白くないシーズンだったということになってしまう。当たっても当たらなくても、あまり嬉しくないのである。ただし、だからといって全く予想しないのもつまらない。そこで、セ・パ両リーグの優勝予想と、各チームの注目ポイントや動向について予想・整理していきたいと思う。

 次に、予想するにあたって、私の得意な点と予想不可能な点について述べておきたい。

 まず私の不得意・出来ない点について。私は中学・高校で野球部に所属しておらず、草野球の経験しかない。そのため、技術的な観点からの予想は全くといっていいほどできない。(例:下半身が使えているからこの選手は大成しそう、肘が下がっているので疲労が溜まっている等)その他、セイバーメトリクス的な視点については現在勉強中であり、マイナーな指標や統計的な手段を使っての研究は不得手である。

 続いて、私の得意な点について。私は過去のプロ野球の歴史(主に80年代以降)や選手の過去についての本を約100冊?(数えたわけではない)読み漁り、暇があれば過去の球団や選手の成績・データを見たりしている。また、ドラフトやFA・トレードなどによる補強戦略とその後の各球団の動向・好不調について研究し、動画として発表してきた。こうした過去の事例から、優勝予想と各球団の展望予想を行っていきたい。

 

【セ・リーグ優勝予想】

横浜DeNAベイスターズ

 

続いて、優勝予想の理由と、各球団の展望予想について述べていく。

 

東京ヤクルトスワローズ

 昨年日本一になったヤクルト。今年も優勝予想の一チームとして上げたが、そんなに楽観できるほど好材料が揃っているわけではない。

 第一の懸念材料は先発陣、昨年はコロナによる9回打ち切りの影響で、先発を早めに降板させ、リリーフを早めに投入するという戦略が有効だった。今野・清水・坂本・大下ら多くのリリーフが台頭したこともあり、先発陣の層の薄さをカバーして優勝に繋げることができた。しかし、今期は延長12回制が復活することになった。昨季のように早めにリリーフを投入しづらくなるうえ、昨年の勤続疲労も心配である。昨年リーグトップの72試合に登板したセットアッパーの清水や、今季33歳となる守護神マクガフや34歳となる石山。彼らが昨年通りに機能するかは怪しいところである。優勝のためには、昨年台頭した奥川・高橋らに加え、原・金久保・梅野らのキャリアの浅い若手人の奮起。サイス二―ド・コール・スアレスらの外国人。彼ら先発陣のシーズン通した活躍に期待したいところである。

 第二の懸念点は正捕手中村の状態である。中村は昨年ベスト9・ゴールデングラブのタイトルを獲得し、日本シリーズでもMVPに輝くなど、ヤクルトにおける好守の要となっている。ところが中村は下半身に故障を抱えており、開幕時には間に合わないとの報道が流れた。ヤクルトは中村への依存が大きく、昨シーズンも117試合捕手として出場している。中村が出れなくなると捕手の層は一気に薄くなる。2020シーズンは中村が故障により29試合の出場に留まっているが、穴を埋める選手がおらず、ヤクルトが最下位に沈む要因となった。中村なしの保守運用は古賀と内山の二人が中心になると思われるが、古賀は打撃面であまり期待できず、内山は打撃面で将来を有望視されているものの、高卒2年目のため、守備・スタミナ面に不安が残る。中村の故障個所がキャッチャーとして要の下半身というのも大きな不安材料。中村の故障が長引くようなら、攻守両面の悪影響は避けられず、トレードなどでの捕手の補強が必要となるかもしれない。

 ここまでややネガティブなことばかり述べてしまったが、逆に言えばこうした懸念点は他のセ・リーグのチームにも言えることでもある。そして、これらの懸念点をヤクルトは乗り越えられる可能性もあると感じている。そのため、DeNAに次ぐ優勝候補としてヤクルトを挙げる。

 

阪神タイガース

 昨年は佐藤、中野、伊藤らルーキーの活躍もあり、前半戦一時独走仕掛けるも、夏場に巨人、ヤクルトの追撃を許し、結果的にヤクルトに優勝を攫われてしまったタイガース。今年はサンズ・スアレスの主力だった両外国人が抜け、若手野手の台頭とリリーフ陣の整備が課題となっている。

 まずは野手陣について。阪神の野手陣はキーポジションに主力が揃っているものの、選手層の薄さが課題となっている。近本・中野の走塁力と出塁率の高い1・2番から、マルテ・佐藤・大山らの強力クリーンアップに繋ぐ打線はリーグでも上位の得点能力が期待できる。しかし、大山は好不調の波が激しく、マルテは怪我が多く、佐藤は2年目かつ後半の大不振もあり、シーズン通しての活躍は3人とも不安が残る。昨年の後半戦、彼らとサンズの不振が優勝を逃す大きな要因となっただけに、彼らの不調・離脱時にカバーできる野手の台頭が求められる。

 続いてリリーフ陣。抑え候補としてケラーを補強したものの、層の薄さは否めず。ケラーも本番になってみないと不透明であり、ケラーが守護神に定着できないとリリーフ陣の計算は大きく狂う。湯浅、小野、馬場、渡邊、石井らに期待がかかるが、湯浅以外はオープン戦で調子が良いとは言えず、今年もリリーフ陣の構成には苦労しそうだ。

 このリリーフ陣の不安に加え、野手のエラーの多さはキャンプを見る限り改善されてはいなさそうであり、矢野監督の今季限りの退任発言など采配面での不安も目につく。

 そのため、Aクラス入りはあっても優勝は難しそうだというのが私の意見だが、果たしてどうなるだろうか。

 

読売ジャイアンツ

 昨シーズンは不調者や怪我人続出も、後半戦一時阪神タイガースに追いついたが、終盤に大失速し、辛うじて3位を確保した巨人。今シーズンは中堅・ベテラン野手の働きと若手先発陣の活躍が鍵を握る。

 投手に関しては、昨年のドラフト組の大勢・赤星と故障明けの堀田・山崎らが一軍投手陣に加わり、去年台頭した戸郷・高橋も合わせて一気に若返る可能性が出てきた。近年の巨人はドラフト指名した大卒・社会人投手の不振が続き、先発陣の駒不足が中々解消されなかった。菅野・山口らこれまでのエース達は力を落とし始めており、時代のエースの発掘が急務となっている。彼ら若手先発陣が一軍で年間通しどの程度の活躍ができるかが、今シーズンの鍵を握る。

 一方、対照的にベテラン頼みとなるのが野手陣。坂本・丸・岡本の三本柱に加え、再起を期す中田、期待の新外国人ポランコと元気印ウィーラーら、岡本以外は中堅・ベテラン組に期待する陣容となる。ここに加えて若手野手の吉川・大城・松原・廣岡といった選手たちが年間通して安定した活躍を見せれば優勝にぐっと近づくが、オープン戦を見る限りでは大きく飛躍する兆しは見えてこない。普通に考えれば、やはり先ほど挙げた中堅・ベテラン組がどの程度の数字を残すかが優勝のカギにかかってくるだろう。しかし、坂本・丸が今年大きく数字を落とすようなことになれば、優勝を争うどころではなくなり、今年のドラフト含めた野手陣の再編が緊急の課題となるだろう。

 やや野手の世代交代の遅れを感じさせている巨人。しかしまずは先発陣の整備が最優先。今年期待されている若手投手たちが台頭してこれなければ、今年以後のドラフトで野手を上位指名しにくくなり、投打ともに世代交代が遅れて長い低迷につながりかねない。今年若手投手がどこまで一軍で定着・活躍を見せれるかが数年後の巨人の動向を占う。

 

広島東洋カープ

 昨年は5月・6月に大きく失速し、DeNA・中日と共に下位に低迷。最終盤に調子を上げるも、巨人に追いつけずに4位に終わった。さらに今年のオフに4番の鈴木誠也がメジャーリーグへ移籍。先発・リリーフ陣の駒数を増やしつつ、若手野手を台頭させる必要があるという難しい局面を迎えている。

 野手に関しては昨年台頭した小園・坂倉・林の他、羽月・宇草・中村奨成ら有望視されている若手が多い。ここにドラフト指名された3位の中村健人・6位の末包が加わり、活発な競争が行われている。しかし、どこまで彼らが数字を残せるかは不透明であり、昨年も課題だった長打力・得点力をどこまでカバーできるかがカギとなる。特に中々ポジションの定まらない坂倉のポジションは早めに固定したい。また、優勝争いに絡むためには長打力のある新外国人、マクブルームの成功が不可欠となる。

 投手陣に関しては、より厳しい見立てをせざるを得ない。森下・九里・大瀬良の三本柱以外の先発陣には不安が残る。床田はオープン戦好調でローテ入りを決めるも、5・6番手が中々決まらない。最終的に遠藤・玉村がローテ入りを決めたものの、内容的には微妙で今後に不安を残す。リリーフ陣は中崎の復調や昨年ドラフト1位の黒原、5位の松本の加入で候補者が増えた。昨年固定できなかったセットアッパーを早めに決めたいところ。また、昨年新人王を獲得した栗林の勤続疲労も気になるところではある。

 個人的には広島は鈴木誠也の移籍の穴が大きく、良くてもAクラスという予想である。広島は3連覇後の世代交代がまだ終わっておらず、昨年に引き続き、投打の若手の掘り起こしを行う一年となりそうだ。

 

中日ドラゴンズ

 今年から与田監督に代わり、立浪監督が就任。しかし、新外国人の補強がなく、又吉がFAで流失するなど、新監督に厳しい予想がなされた。

 だが、オープン戦ではこれまで見られなかった若手野手が躍動。昨年ドラフト2位の鵜飼や石川、岡林、根尾といった期待の若手たちがオープン戦で活躍を見せ、ようやく新世代の野手たちの展望が開けてきた。立浪監督は高橋周平の2塁コンバートと石川の三塁固定を決める。個人的にはこの戦略は賛成で、若手野手が一気に台頭する見込みが出てきた。

 とはいえ、まだ世代交代は始まったばかり、野手の層の薄さや外国人補強なしではやはり火力不足。外野手の選手層も薄く、福留や大島らベテラン頼みの構成は避けられない。今年も引き続き得点力不足は続くだろう。

 また、昨年までリーグ屈指の安定感を誇ったリリーフ陣にも少し綻びが。又吉がFAで抜け、祖父江は右肩痛により調整が遅れ、谷元も調子が上がらず、一軍入りを逃した。今年はロドリゲス・人的補償で加入の岩嵜が勝ちパターン入りする見込みだが、果たして形になるのか。中日リリーフ陣は岩嵜・田島・祖父江・谷元・岡田とセットアッパーの高年齢化が目立つ。彼らの世代交代も頭を悩ませる課題となりそうだ。

 石川の大覚醒など、野手陣に大きな変革がなければBクラスと予想する。優勝はさらに険しい。若手野手を多く台頭させ、数年後の栄光に繋げたい。

 

横浜DeNAベイスターズ

 今期の私の優勝予想チーム。昨年は三浦大輔新監督の下、新たな船出となったベイスターズ。しかし、先発・リリーフ陣が共に不調になり、ソト・オースティン両外国人の合流遅れなどの不運も重なり、4月に10連敗を喫するなど大失速。結局この躓きから立ち直れず、6年ぶりの最下位に沈んだ。

 しかし、オフには日本ハムから大田泰示を獲得。リリーフとして新外国人のクリスキーを獲得。また、昨年後半に好投を見せたロメロや怪我で不在だった東、今永らが開幕からローテ入りが期待され、今年こそリーグ優勝が期待される。

  オープン戦から打撃好調で、石井琢朗コーチ加入の効果もあり、バントや盗塁など、これまでDeNAにあまり無かった攻撃の形が見られている。 さらに、知野・楠本・森といった若手が好調であり、新加入の大田らと相乗効果が生まれ、近年の懸念だった代打・控えの野手層が充実し始めた。元々桑原・佐野・宮崎・牧・オースティン・ソトと打撃能力の高い主力選手は揃っているだけに、控え層の充実がよりDeNAを優位にすると見ている。

 そんなDeNAの一番の懸念点は怪我人の多さである。2020年、前年巨人と秋口まで優勝争いをしていたDeNAは、私を含め多くの識者から優勝予想がなされていた。しかし、エース今永や上茶谷、新加入のオースティンの故障。ソトやロペス、救援エース山崎の不調など誤算が続き、まさかの4位に転落した。このように、故障者や不調者が多く、中々計算通りに行かないのが近年のDeNAの問題点である。

 今年も開幕直前からやや不穏な情勢となっている。期待の若手遊撃手森がオープン戦で負傷し開幕絶望。エース今永は左腕を痛めて今期も開幕に間に合わない見込みとなった。キャンプ中に脇腹を痛めた佐野は何とか開幕に間に合ったものの、今度はソトが右手首、オースティンが右ひじ痛でリハビリ組に合流することになった。両外国人選手の長打力を欠く状況は非常に痛い。まだまだ開幕したばかりなので、早期合流できればそこまでの痛手にはならないという見込みで、変わらず優勝候補とした。しかし、両外国人の大幅な合流遅れや、怪我人の再発などの事態が続けば、大きな躍進は望めなくなってしまう。果たして今年のDeNAの運命はいかに。

 

体調不良などもあり、公開が開幕後になってしまいました……

さらにパ・リーグ編はもうしばらくお待ち下さい。

DAZN

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