今回は東北楽天ゴールデンイーグルスの2軍本拠地、
「森林どりスタジアム泉」についてご紹介します。
(写真撮影および球場来訪日:2023年8月26日)
森林どりスタジアム泉 概要
球場の広さ:両翼101.5m 中堅122m
(1軍本拠地、Koboパーク宮城より両翼はやや広いがフェンスは低い。)
グラウンド 内外野:ロングパイル人工芝
ナイター照明:なし
収容人数:200人(一塁側座席、三塁側芝生席)
スコアボード:パネル式(手動&得点のみ)
所在地: 宮城県仙台市泉区大沢1丁目4番地1(仙台泉インターシティ内)
歴史と特徴
楽天球団は2004年11月のパシフィックリーグ加盟当初、仙台市に隣接する、山形県山形市・天童市周辺で二軍の活動を行っていました。しかし、山形県では距離的な問題で不便となることが多く、球団は山形県を二軍本拠地とすることを断念。仙台市内に自前の用地を確保して整備する方針に変更しました。
そうして楽天は、泉区の東北自動車道・泉インターチェンジそばの「仙台泉インターシティ」内に用地を確保、球場施設や独身寮などの各施設は2006年3月に竣工しました。当初はこの球場は「楽天イーグルス泉練習場」という呼称で呼ばれていました。竣工当初は泉グラウンドの敷地内に観客を収容できる施設がなく、あくまでも練習専用施設として使用されていました。
泉グラウンドの竣工以降も楽天主催のイースタン・リーグ公式戦は利府町中央公園野球場(現・楽天イーグルス利府球場)を主たる本拠地として二軍の活動が行われてきました。
しかし、2軍本拠地を宮城県に統一させるため、2015年オフに泉練習場の試合会場化の工事が行われました。2016年シーズンから泉練習場で22試合のイースタンリーグ公式戦の開催が行われました。
二軍試合の観客の盛況を受け、2017年に泉グラウンドの改修が行われ、3塁ベンチそばのブルペンを移設させ、代わりに人工芝の芝生席を設置しました。
2018年からは、泉練習場は「ウェルハムフーズ森林どりスタジアム泉」の名称に変更されました。
2022年からは利府球場に代わり、正式に楽天イーグルスの二軍メインスタジアムとなり、2023年は55試合もの二軍公式戦(雨天中止含む)が森林どりスタジアム泉で行われています。
2024年からは、愛称が「森林どりスタジアム泉」となり、現在に至ります。
森林どりスタジアム泉 アクセス
森林どりスタジアム泉へのアクセスは、車か電車とバスのアクセスとなります。しかし、どちらも初めて来る人にはやや分かりにくいので注意が必要です。
筆者は電車とバスで行きましたが、何度か訪れたいと思っている方は、車でのアクセスをオススメいたします。
泉中央駅からのアクセス
森林どりスタジアム泉の最寄り駅は、仙台地下鉄南北線の北端の終着駅、泉中央駅になります。仙台駅から約16分で着きます。
さらにこの泉中央駅からバスに乗車します。
改札出てすぐ正面のバスロータリーに向かいます。
正面の5番乗り場が目的のバス乗り場です。
この日は休日ということもあり、多くの乗客がバス停に集まっていました。
※球場目的の人が多いというわけではありません。
5番乗り場から、宮城交通バスに乗車し、
森林どりスタジアム泉の最寄りである、「明石台四丁目北」バス停に向かいます。
明石台四丁目北に向かうバスは以下の4系統です。
上桜木大清水線 <サニー:ハイツ経由> イオン:富谷店行き
上桜木大清水線 <サニー:ハイツ経由> 大清水行き
上桜木大清水線 <明石南:三丁目経由> イオン:富谷店行き
上桜木大清水線 <明石南:三丁目経由> 大清水行き
「明石台四丁目北」へ向かうバスは、1時間に2本の頻度でしか運行されていないため、予めバスの時刻を調べてから乗車するようにしましょう。
バス時刻表は以下のページから確認できます。
泉中央駅から、約15分の乗車で、「明石台四丁目北」のバス停に到着します。
「明石台四丁目北」のバス停を降車後、「イオンタウン仙台泉大沢店」の建物が左手に見えます。そのまま直進し、次の角を左に曲がります。
※上記写真でのトラックが映っている場所を左に曲がります。
イオンの敷地に左手に見ながら、坂道を下っていきます。遠目に森林どりスタジアム泉のバックネットが見えます。
ダグアウトシート入り口
坂道を下ると、突き当りのカーブの場所に森林どりスタジアム泉のAゲートが見えてきます。
ダグアウトシートの方はこちらから入場します。ゲート右側のプレハブ小屋にいる球場スタッフの方にチケットを見せて入場します。
内野席入場方法
内野席の方は、Aゲートを通らず、球場前の道を直進します。
しばらく進むと、交差点付近に、小さな球場の入り口があります。
内野席の方はこちらから入場となります。
電車とバスを使って球場に向かう方への注意事項
本球場は球場用の送迎バスがあるわけではありません。
そのため、近場の路線バスを使わざるを得ませんが、
前述の通り、この区間のバスは1時間に2本程度しかありません。
試合終了後に丁度良くバスがこないこともあり、20分以上炎天下や寒い中、帰りのバスを待つ場合もあります。
また、試合終了後は観戦客が路線バス目当てに押し掛けるため、バス車内は大変混雑します。
筆者は日曜日に観戦しましたが、泉中央駅へ向かうバス車内は、観戦客と地元の利用者で車内は大変混雑していました。
このような混雑を避けたい方は、車でのアクセスをオススメいたします。
球場での酒類の販売もないため、車で来ることが可能な方は車でご来場すると良いと思います。
車でのアクセス
東北自動車道、「泉」インターチェンジから車で4分と、比較的アクセスがしやすい場所になっています。地元の方も車でのアクセスが多くなっています。
ただし、駐車場の場所はややアクセスが分かりにくいので注意が必要です。
球場専用駐車場へのアクセス
「森林どりスタジアム泉」の看板がある交差点を、下画像の矢印の方向に曲がります。
こちらの道を200m程度直進します。
少し分かりにくいですが、こちらの物置小屋の角を左に入ります。
曲がると、看板が雑草で見えにくいですが、「森林どりスタジアム泉」専用駐車場となっています。
森林どりスタジアム泉 駐車場詳細
駐車場料金:無料
駐車可能台数:120台
駐車場開場:9:30~
場所は初めての人にこそ少し分かりにくいですが、駐車料金無料で高速のICから近く、車でアクセスしやすい場所といえるでしょう。
定期的に通いたい人は電車とバスよりも、車でのアクセスをオススメいたします。
※こちらは駐車場ではありません(間違いやすいので注意)
こちらのAゲート駐車場は、関係者専用の駐車場となっています、
来場者の方は駐車ができないので注意が必要です。
球場施設・座席紹介
森林どりスタジアム泉は、ダグアウトシートの方と内野席の方でアクセスと施設が異なります。今回は、ダグアウトシートを中心にご紹介します。
当日券販売場所/ダグアウトシート受付(Aゲート)
当日券の販売がある際は、こちらのプレハブ小屋の受付でチケットが購入できます。
また、ダグアウトシートの方はこちらでチケットを見せて入場することになります。
ブルペン・練習場
Aゲート入り口から、観客席への移動の間に、ブルペンや試合練習場を見ることができます。立ち入りはできませんが、選手たちが練習している雰囲気を味わうことができます。
ダグアウトシート・設備
観客席は写真の通り、バックネット裏に座席が約100席設けられています。
屋根などが設置されているわけではないため、他の屋外球場と同じく、夏場は非常に暑いので注意が必要です。
座席は指定席。座席数が少ないこともあり、休日のダグアウトシートは非常に混雑していました。
座席前にはドリンクホルダーがありますが、座席間は狭めです。
上記写真は、ダグアウトシートから見たグラウンドの様子。
座席裏にはテントと扇風機が一台設置されています。
取材日は非常に暑かったため、イニング間はテント下で涼む人が多く見られました。
自販機
ブルペンシート側に設置されている自販機はこの一台のみ。
取材当日は非常に暑かったこともあり、スポーツドリンクなど一部売り切れとなっているものも見られました。
周辺だとやや離れているイオンくらいしか飲み物が購入できる場所が見当たらないため、事前に飲み物は準備しておくことをお勧めします。
内野席
先ほど述べた通り、内野席の方はこちらの小さな入り口から入場します。
こちらのBゲートプレハブ小屋でチケットを見せて入場します。
ブルペンシートと同様、球場施設として、自販機一台とテントが設置されています。
↑ブルペンシートから遠目で撮影。
3塁側後方に設けられた内野席はこのようになっています。
芝生の上のシートの上にそのまま座るか、レンタルで利用できるアームチェアに座って観戦することになります。アームチェアはインフォメーションにて300円でレンタルしています。
内野席は1000円と安価ですが、座席数が少ないこともあり、すぐに完売してしまうことが多いようです。
なお、内野席とブルペンシートの間は行き来ができません。
私はブルペンシートでの観戦となったため、内野席の取材はできませんでした。
チケット予約方法・料金
チケット料金
引用元:ファームチケット情報‐東北楽天ゴールデンイーグルス公式HP
※試合中止および不成立(5回裏まで成立)の場合、チケットの付属のグッズは配布されません。
ダグアウトシートは、すべて5000円均一と、ファームの試合としては高めの料金設定となっています。ただし、選手チェキ、MYHEROタオル、NPB公式球のいずれかを選んで貰うことができます。また、ダグアウトシートの方専用で、9:50~10:50の時間に行われる試合前練習を見学することができます。
ダグアウトシートの方はやや割高ですが、イーグルスファンにとってはうれしい特典が多くついているといえるでしょう。
一方、内野席は1000円と安価ですが、競争率が高くなっています。
特に来場しやすい休日はかなり早い段階でチケットを購入しないと、売り切れになってしまうことが多いようです。
チケット予約方法 Eチケ
画像引用元:イーグルスチケットHP
森林どりスタジアム泉での前売り試合チケットは、すべてイーグルスチケットのサイトにて販売されます。
支払い方法は、クレジットとコンビニ支払いの二種類。チケットは球場窓口での発券か、コンビニでの発券のいずれかを選べます。
当日券販売
当日券は残り座席がある場合のみ、こちらのAゲート前のプレハブ小屋にて販売されます。
支払い方法は現金もしくは、楽天ペイによる支払いのみ受け付けています。
森林どりスタジアム泉 総合評価
アクセス ★★☆☆☆
観戦環境 ★★★☆☆
料金・サービス ★★☆☆☆
アクセスに関しては、車でのアクセスはまずまずですが、バスでのアクセスはお世辞にも良いとはいえません。
観戦環境については元練習場ということもあり、急ごしらえといった感が否めません。一応イニング間はテントに避難できるとは言え、夏場は非常に暑い日差しの下に晒されます。
安い内野席に至っては地べたかアームチェアに座っての観戦となり、試合が観戦しやすいとは言えないでしょう。
料金はグッズや試合前練習見学特典がつくとはいえ、ダグアウトシート一律5000円はファーム入場料としては異例の高額。特典なしの安いチケットが選べないのもマイナスポイント。また、ヒーローインタビューなど、来場者向けのイベントはほぼありません。
高いダグアウトシートに競争率の高さと見づらい内野席がネックであり、熱心なイーグルスファン以外にはオススメしにくい球場となっています。
駐車場や連絡バスなどの交通手段があまり整っていないこともあり、座席数からしてもキャパシティの多い球場ではないので、サービスの拡充が難しいと思われます。
近年は巨人の二軍本拠地の新設や、ヤクルト、ロッテが二軍本拠地の移転を計画するなど、ファームの観戦環境を整えようとする球団が増えてきています。楽天球団もその流れに乗り、二軍戦の観客席の増加・施設の増強などのサービス拡充に乗り出していくのか注目していきたいと思います。
それでは、皆さま、良き野球ライフを!
泉シロー