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もっと知りたい!阪神暗黒時代① 掛布引退の裏側とエースの不在

 

今回から動画では語り切れなかった内容・動画では語りにくい内容について、ブログ記事にて投稿していきたいと思います。

15年で最下位10回!?阪神タイガース暗黒時代 前編 【ゆっくり解説】

どうしてこんなに打てないの?阪神タイガース暗黒時代 後編 【ゆっくり解説】

動画を見ていない方はリンクからどうぞ。

 

掛布雅之の引退の裏側

掛布雅之は、1986年4月、死球を受けてデットボールを受け、左手首を骨折したことで成績が低調になり、引退の引き金となった。…という文脈で語られることが多い。

動画でもそのように紹介しているが、個人的には1987シーズン開幕前、飲酒運転で逮捕されたことが引退の引き金になったのだと思う。

掛布雅之は1987年シーズン開幕前の3月、飲酒運転で現行犯逮捕されてしまう。「逮捕」の二文字は大々的に報道された。交通機関を預かる電鉄会社において、看板打者の交通違反はオーナーの逆鱗に触れた。阪神Kオーナーは「欠陥商品である掛布をトレードに出しては、相手球団に失礼である」「野球選手である前に人間失格」と報道陣に述べ、これもメディアに「欠陥」という二文字が大きく報道された。

メディアだけでなく身内であるオーナーにまでバッシングを受け、プライドがズタズタになった掛布は野球どころではなかった。この年規定到達も打率.227、12HRと寂しい成績に終わった。掛布は翌年の88年限りで引退することになる。引退の原因について掛布本人は、体がボロボロになったこと、村山監督との関係が悪化してやっていけなくなったことを上げている。

掛布飲酒運転の5日後にはバースがスピード違反で検挙され、阪神球団の管理体制が強く批判された。主軸二人のトラブルでチーム内はガタガタだった。そんな状態で開幕を迎えた1987年のタイガースは4月に8連敗を喫し、25日に最下位に沈むと、一度も浮上することができず。この年タイガースは41勝83敗勝率.331の最下位で吉田義男監督は解任。暗黒時代の幕開けとなった。

また、掛布が阪神のスーパースターだったにも関わらず、一軍監督になれないのはこの不祥事が原因だとされている。

尚、動画内では飲酒運転の件は敢えて伏せた。グラウンド外の不祥事であり、スキャンダルをネタにした動画をお送りしたくないという私の判断である。ご理解いただきたい。

 

先発エースの不在

阪神暗黒時代はエースの不在にも悩まされた。特に暗黒時代前期の1987-1991は頭数がそもそも少なかった。この間複数年まともな成績を残したのは猪俣隆、M.キーオくらいのもので、他の投手が中々出てこなかった。先発ローテ投手の充実は1992年のラッキーゾーン撤廃を待たなくてはならない。

1992年、ラッキーゾーン撤廃を契機として、仲田幸司の覚醒と中込伸、湯船敏郎、野田浩司の成長で一気に先発陣が充実。これにより暗黒期間で唯一、秋口まで優勝争いをした。これら先発陣はこの後も暗黒時代を支えていくことになる。

暗黒時代後期の1993-2001は、先発ローテ投手の頭数は多かったものの、打線の援護不足と、突出した成績を残すエースの不在に苦しめられた。

一番惜しい成績を残したのは1994年入団の藪恵壹。藪恵壹は1994年に新人王を獲得し、2000年までの7年連続で規定投球回に到達。阪神暗黒時代のエースピッチャーとして知られた。しかし、防御率3点台後半の年が多く、被安打数の多さが目立ち、打ち込まれやすかった。投手の安定感を評価する指標であるwhipを参考にすると、1.2を下回った年はルーキーイヤーのみ。これではwhip1.1~1.2前後を記録する上位球団のエース(巨人の桑田、斎藤、槙原。中日の今中、山本昌、川上。ヤクルトの岡林、吉井、石井ら)と張り合うには厳しかった。

藪の他、湯船敏郎、川尻哲郎、中込伸ら惜しい成績を残す先発投手は多くいたものの、年ごとの安定感に欠け、エースと呼称するには能力が足りなかった。ただしローテ投手とみれば十分な能力を持っていたので、強打のチームであれば彼らも気楽に投げることができ、成績も向上した可能性はある。打線の援護不足の問題は深刻で、この時代の阪神先発投手の通算成績は、敗戦数が勝利数を上回っている投手がほとんどである。

1992年限りで放出した野田浩司を惜しむ人もいるが、移籍1年目の1993年を除き、藪と似た成績になっていた可能性が高い。野田は奪三振数も多いが、被安打・被本塁打も多い投手である。この時代のオリックスと比較した阪神の総得点数は毎年100点以上離れており、阪神打線では野田の勝敗数が入れ替わっていてもおかしくない。

動画内では、この阪神のエース不在を暗黒時代の原因の一つとして取り上げる予定であったが、当時の阪神投手陣の成績を参照するうち、打線の得点力による課題の方が大きいと感じるようになった。そのため、急遽内容を変更し、打線の得点力による課題に焦点を当てて紹介することにした。

 

阪神暗黒時代のスキャンダルについては、間に合わなかったので数日後に公開予定です。ご了承ください。

暗黒時代その②はコチラ⇩

もっと知りたい!阪神暗黒時代② 暗黒期のスキャンダル・人間関係トラブル&制作感想

 

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